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執筆者の写真Toshihiro Doi

コミュニティの大切さ

私は別府出身だ、生まれも育ちも別府で、おんせん県にどっぷりの生活だった。今でも実家のお風呂は蛇口をひねれば98度の温泉が出る(内湯という)。

でも今は、その環境ではなく、隣の日出町大神(ひじまちおおが)というところに住んでいる。”日出づる処の大きな神”というありがたい地名だ。縁もゆかりもないこの土地に、友だちの導きによって住むことになった。

そんな大神での生活も、高校1年の長男が小学校1年生の時に引っ越してきたので、10年を迎える。そんな大神の春は、地域の行事が多く、忙しい。

先週、地域の運動会があった。子どもではなく大人の運動会だ。老若男女、地区対抗で朝から盛り上がる。当日までに班や子ども会、老人会などで選手を決定していく。

当日は絶好の天気で、大声援で盛り上がった。自分は競技にでないおじいちゃんやおばあちゃんも、大きな声と拍手で応援してくれる。ちっちゃい子は親が競技に出るときは、みんなで順番に子守をする。

終わったらみんなでテントを片付け、公民館で午後から夜までさらに盛り上がる。今年は70人近く集まった。出てくる料理は地域の野菜中心で、全て手作り。若い子も、お年寄りも、子どもたちも集まり、運動会の話だけじゃなく、たわいもない話に花を咲かせ、酒を飲む。笑いの絶えない素敵な時間だ。

この辺りに住んでいるとごくごく当たり前の光景だが、今、みなさんの地域のコミュニティはどうだろうか?田舎では過疎高齢化が進み、コミュニティを維持できないところも増えている。都会では隣の人の顔も知らない人たちも多くいる。

さて、教育委員会にいた頃、初任者研修(先生たちの1年目の研修)の際、終盤で若い先生たちに、いつも同じ質問をしていた。

「お休みの日は何してますか?」先生たちは途端に黙ってしまう。「疲れて寝てます」「部活です」「採点しています」そんな答えが返ってきた。もちろん若い世代にも、それぞれ住んでいる地域があり、勤務している地域があるはずだ。

学校を離れ、違うコミュニティに身を置くことはとても大切だと思う。地域の中では立場や年齢ではない関わりがある。よく”先生は社会を知らない、世間知らず”と言われるがほんとにそう思う。疲弊しすぎて、人に疲れて、休みの日まで・・というのが本音なのかもしれない。でも、仕事以外でコミュニティを持つことはとっても大切で、その中から得られるものは多い。自分の立ち位置や、世の中の状況、これまでの地域のことなど、知らないことを知るチャンスでもある。いい先生になるのは、セミナーに行って学ぶことだけではなく、地域に根ざし、コミュニティを自分で形成し、多くの人と交わり、関わることも大切な要素だと思う。

そしてこの地域に住んでいると、災害が起きても大丈夫!と心から思える。そんな地域で子育てできて、生活できている自分はとっても幸せだ。

みなさんの住んでいる地域はどうですか?



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