• Toshihiro Doi

マインドセットは変えられる

すっかり冬のような日が多くなってきた。もう10月も後半、あっという間に年末がやってきそうだ。山の木々も少しずつ色づいてきて紅葉の季節になってきた。仕事で山間を通ることも多いので、楽しみな季節だ。大分は本当に自然が豊かなので、どこに行っても季節を感じ、楽しむことができる。そんな里山の風景は何とも言えず心地よい。都会では感じられない豊かさだと思う。


今週は京都へ出張、戻ってからそのまま研修、そして後半も重たい研修続きで大変だった。でもどの研修もいろいろありながらも楽しく、いい時間が過ごせたし、しっかり想いを伝えられた気がする。一緒に研修を進めている委員会とも、どんどんいい関係が築けている。





さて、このブログでも何度か書いてきたマインドセットの変革の話だ。今年度も人材育成を全国の多くの自治体で実施している。単なるICTの操作研修や、授業での活用方法だけではなく、未来を創造する子どもたちにどんな力を育成すべきか、新学習指導要領や令和の日本型学校教育をどう具現化していくか、そのために、これまでのマインドセットをどう変えることができるか。この難題にチャレンジする先生たちの伴走者として研修を実施している。


そのスタイルは県教委時代に行っていた、スマートデザイナー育成事業によく似ている。当時はスキルアップだけではなく、いくつかのテーマを年間通して探求し、それぞれの地域でその学校の規模や風土、条件に合わせて自分なりの答えを出していくものだった。学校では出会えない多くの企業人に話を聞いたり、ディスカッションや、コミュニティの中から相互に学び合う関係を構築していた。


モデル校ではなく、個に紐付いた人材育成。学校単位ではなく、一個人に焦点を当て、継続的に関わりながらその面積を増やしていく人材育成だった。今でも県内でその先生たちは多岐にわたって活躍している。単発の研修ではなく、長期で人間関係を形成しながらの研修だったので、いまだに付き合いはあるし、思い出、思い入れもたくさんある。





今はさらに、教師としての自分、人としての自分を俯瞰して認知し、その中から子どもたちが主体になる、子どもたちのクリエイティブが解放される授業。これまでの授業の枠組みや在り方を変革していくような授業を、どう生み出していくかを探求している。そんな自治体がいくつもあって、そこで多くの先生たちが悩み、対話を継続しながらそのモヤモヤを打破しようとしている。


研修を終えてもなお、そんな先生たちは、子どもたちがワクワクする学びを追求していけるように変容している。授業を創造する楽しさと、その学びを受け入れ、楽しむ子どもたちの様子に喜びを感じているのだと思う。そんな子どもたちの様子を、きっとニコニコしながら眺めているんだと思う。


教師としての喜びが、自分がうまく教えられた、いい点を取らせた、という大人目線ではなく、子どもたちが自律的に学び、創造的に課題を解決していく姿を見守ることにシフトしているのだ。





「子どもが主役の」「子ども主体の」とよくいうが、実際はそんなに簡単ではない。これまでの先生としての成功体験は、いい授業を「自分が」行っていた。授業の達人を目指していた私たちは、発問の研究や、教師の出番はどこか、を探求していた。いい授業はあくまで先生の力で実現できるものだったのだ。その主役の座を子どもたちに譲り、伴走者になりきることは不安だし、違和感があるかもしれない。


タブレットによって子どもたちの能力は拡張され、できることが飛躍的に増えている今、これまでと同じ立ち位置で、同じスタンスで教師主体の授業を行うことは無理だ。だからこそ先生の立ち位置を再考し、一緒に頑張る仲間と対話を繰り返しながら、新しい授業を創造していく必要があるのだ。

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