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仕組み、当たり前を変える

先週に引き続き長雨、大雨の日が続き、あまりの土砂降りに不安を抱きながらの毎日だったが、昨日からは雨も上がり、少し晴れ間が続くらしい。今朝はスッキリ晴れている。早い梅雨入りのあとはあっという間に暑い夏がやってきそうだ。だんだんと季節のずれを感じるここ近年、気づいた時には5月は梅雨入り、というのが当たり前になっていそうで怖い。


黄砂や曇り空ではっきりとした青空にはならない日が多いが、晴れた日はカラッとしていて、30度近くまで気温が上がり、大好きなTシャツの季節になって、一人うれしく感じている。大好きな夏はもうすぐだ。






実は数ヶ月前から、家の敷地内にもう一棟事務所を建てていて、それが今週ようやく完成を迎えた。3期目に入り、訪問してくれる業者さんも増え、Doitとして定期的に人を集めてトレーニングをすることも増えてきそうなので、思い切って事務所を建設したのだ。信頼できる地元の建設会社の方は、丁寧に仕事をしてくれ、とても満足いく仕上がりで、仕事環境もかなり快適になった。ぜひ遊びに来てもらいたい。


今週は県内にずっといて、関わっている県内の自治体での仕事に追われる1週間だった。そんな中で来月から新しいことがスタートする。いわゆる「ICT支援員」の進化系を始めるのだ。これまでの「ICT支援員」と呼ばれる方々は、多くの課題を抱えていた。そもそもその仕事、職種の定義が明確ではなく、それぞれの自治体や、担当者のイメージによって、同じ仕事名でも全く業務内容が異なる。


推進し、配置を求めている国から指針や定義づけがあればいいのだが、実際には何もなく、各自治体で、というのが常態化している。教育の世界の経験が全くない人たちも多く、その特殊で独特な文化の中に入っていくためには、それなりの資質やセンスが必要だ。

にもかかわらず「GIGAスクール構想の実現」という至上命題の中ではとにかく予算をつけ、人を配置すればなんとかなる、と考え始めている現状がある。






間違いなくICT支援員さんやサポーターを支える人たちが必要で、コントローラの役割や、情報を共有し、集合知としていくための仕組み、アップデートしていく様々なものに対するバージョンアップのための研修、自治体の意向に合わせた支援の方法、何より日々学校で起きている営みに対する愚痴聞き、など現場に行く人たちをサポートする人が必要だが、教育委員会の中で賄うことはとても困難で、各人の自助努力に頼っている現状だ。


私が考えた新しい職名は「ICTテクニカルスタッフ」で、事業名としては「ICTテクニカルスタッフ派遣事業」となる。これまでは、決まった日に決まった人が定期的に訪問し、学校のトラブル解消や、授業支援などを中心に行っていた。しかし、学校間格差は大きく、1日学校に常駐していても仕事がほとんどない時も多くあった。逆に、意欲的に取り組む先生たちがサポートを受けたい、と思った授業を行う日に、支援が受けられず一人で抱えてしまうことも多くあった。


そんな諸々の課題を解消するために考えた新しい仕組みがテクニカルスタッフ派遣だ。全ての学校の管理職と、スタッフ、そして私、市教委の担当者が一つのメッセージグループに属し、前の週の木曜日に翌週の派遣リクエストを送る、調整後翌日に返答し、翌週必要なタイミングでスタッフが学校へ行き、授業をスポットでサポートする。





この仕組みでは、痒いところに手が届き、しかも1日で複数の学校を訪問することも可能だ。長いこと悩んで考えた、現時点での最適解をぶつけてみようと思う。

働き方や、みんなの思考の中にある当たり前を変えること、仕組みやフレームを変えていくことはとても難しい。いいね、と言ってくれる人もいるが、従来通り、という考え方の人もいる。何がベターな回答かは、やってみないとわからない。


このGIGAスクール構想の実現や、新学習指導要領、そして新しい教育を形作っていく過程では、「走りながら考える」というくらいの度量が大切だと思う。慎重に事を進めることも大切だけど、時代の流れや変化のスピードは想像以上に早い。だからこそしっかり熟考した上で、果敢にチャレンジしてみたいと思う。今はそんな姿勢が求められているのかもしれない。

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