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執筆者の写真Toshihiro Doi

体制を整え、春を待つ

今週は雨の日が多く、どんよりした1週間だった。着実に春は近づいていて、近所の花たちも綺麗に咲いてきた。こういう季節を感じられる環境で仕事ができることは幸せだと思う。匂いや空気、草花から感じられる自分の感覚を大切にしたい。


仕事の方も色々とあるが、今週はほぼオンラインで片付くことが多かった。色々な自分の頭の中のチャンネルを切り替え、その時々でスイッチを入れ、いろんな仕事をこなしていく。空間が同じで内容が全く違うので、自分の中でしっかりと切り替えすることが大事だ。





さて、今週のブログは「体制を整え、春を待つ」とした。この時期、年度末が近づいていて、色々なまとめをしていることだと思う。年度の終わりは入試や卒業に向けての取り組みなど、どの学校や職場でも慌ただしい。特に今年は、それだけではない心配もたくさんあり、コロナ対策をしながらの制限の中での活動は難しさもある。収束しかけたこのタイミングでの感染はダメージも大きい。


同時に、GIGAスクールの端末導入もピークを迎え、続々と納品の報告が上がってきている。あとひと月しかないこの時期に納品された端末を、どんなふうに取り扱うのかは迷うところだ。早く使いたい、使わせたい、という気持ちと、すぐに年度更新がやってくるという現実。1ヶ月というのは悩ましい。できれば1日でも早く、自分たちの学びの道具として使わせてあげたい気持ちだ。


小学校から中学校への接続のことも考えると、年度更新はどっちにしろ行うのであれば、早く使わせ、楽しさを感じさせてあげる方がいいのではないか。大人の事情で子どもの気持ちを蔑ろにするのは間違っていると思う。





この時期は同時に、先生たちにとっても異動の時期でもある。3月に入るとなんとなく、そわそわしてくるものだ。そして残ることが確定している先生たちも、次年度に向けて少しずつ動き出す。


この時期にしておくべきは、体制を整えることだ。今年度はGIGAやコロナに振り回され、色々と整わないまま進んできている現実がある。それは、行政も、現場も同じだ。とりあえずで行ってきたことを整理整頓していくことが必要だ。


今年度の終わりまでにほぼ整備が終わるが、それはあくまで児童生徒用の端末整備だ。順調に計画通り整備を進めていなかった自治体は、とても不完全な状態になってしまっている。指導者用の端末整備や、ネットワークの分離、周辺機器や、EdTechの導入、持ち帰りの議論、セキュリティポリシーの見直し、整備したネットワークや端末がしっかり稼働するかの検証、デジタル教科書。大型提示装置も整備できていない自治体も多くある。





次年度はそういったものの充足整備や、利活用に向けての方策を真剣に考えていく年になるだろう。いずれやってくる更新の時までに、どんな学校、教育を創っていくのか。ビジョンを形にしていくのはこれからだ。


そのためにも、行政内の組織をどう構築していくか、誰をどこに配置し、どんなチームを作ってこの大きなプロジェクトを回していくか。関係各所との連絡や協議をスムーズに進めていくためには、大鉈を振るう必要がある。従来通りの意思決定のフローでは、スピード感が追いつかないだろう。「考えます」といっている間に、どんどん時間は過ぎ、時代は流れていく。


これは同時に校内組織でも言えることで、一人の人間に依存していくやり方では、この難局は乗り越えられない。これまでの在り方を見直し、一人の意思ではなく対話を通して、納得を得ながら組織で進めていける仕組みに変えていく必要がある。それほど多岐に渡り、厄介なことはたくさん起きてくるからだ。

そのために今できることは、次年度に向けて体制を整えていくことだ。



2020年度第3回大分県授業デザイン研究会




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