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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

協働プロジェクト

お盆を過ぎても、相変わらずの暑さが続いている。海風が通り抜ける我が家は、滅多にクーラーなどつけないが、今年の夏は流石に熱風に耐えられない日もある。リニューアルした庭の草花も、田んぼの稲たちもなんとか踏ん張ってはいるが、心配な日々は続く。


第2波も地方では変わらず猛威を奮っていて、大分でも学校関係者の感染があり、なかなか厳しい現実だ。2学期もそろそろ始まり、暑さとコロナで子どもたち、先生たちのストレスや不安も大きいだろう。なんとか支援したいと思うが、できることは多くない。どちらも早く終息し、楽しい学校生活に戻して欲しい。





今日のブログは「協働プロジェクト」というタイトルにした。協働的な学び、プロジェクト型学習など、これからの教育現場で主流になるであろう色々なスタイルの学びがある。どれが良くてどれが悪い、という話ではなく、考えるべきは子どもたちの未来の姿。そのために今目の前にいる子どもたちに、どんな学び方で、どのような力を育むのか、そのための道筋はどうあればよいか、先生はプロデューサーであり、ファシリテーターであり、コーチ、伴走者のような役割に変容していくだろう。


協働:同じ目的のために、対等の立場で協力して共に働くこと


私はこの言葉が結構好きだ。何か同じ目的のために対等の立場で協力するのは、心地よい。今週は島根県のある学校に2日間お邪魔していた。この学校の管理職の方々とは1年以上前に知り合った。これまでの学校の様子や、課題について丁寧に聞き取りをし、これからの学校経営についてのビジョンを伺った。現場の先生たちともたくさん話し、飲みながら対話を続けてきた。


私なりに想いを汲み取り、コンセプトを提案した。そのあと、イメージを膨らませ、必要な機器だけではなく、教室のリノベーションや、普通教室の環境整備、先生用の端末を考えてきた。予算や補助金、世の中の動きも見ながら、少しずつ形ができてきた。途中で色々なトラブルもあったが、その度に話をして、ブレないようにベターな選択をしながら進めてきた。





関係する会社の人たちや、主要な部分を一緒に担う企業さんなど、個別に対話しながら調整役として動いていったのだ。もちろん仕事はそれだけではないので、リソース全てを注ぎ込んだわけではないけど、進捗は常に気にしながらの1年間だった。


そして今週、その学校でリノベーションした部屋を使って2日間がっつりの研修を実施した。初めて会う先生たちがほとんどだったが、とても充実した楽しい時間だった。新しく生まれ変わった部屋を見て、ワクワクした笑顔の先生たちを見ると、うれしかった。


あの子ならこの部屋でこんなことしそうだね、私もここで仕事したい、と話す先生たちの様子を見て、私のイメージしたコンセプトが現実になったことを感じた。





ICTを活用した授業を展開していくときに、①子どもたちの実態②課題の洗い出し③学校のビジョン④ICT環境⑤授業の再構築、という順番で進めましょう、といつも同じ話をしている。そういう意味で、④まではきっちり行うことができた。あとは利活用の支援と、長期的なビジョン、そして先生たちの意識改革、授業再構築、というスタートラインまで来ている。


授業作りでもそのプロセスは同じで、先生の役割は、思いを形にするお手伝いや、調整をしてバランスをとっていくこと、子どもたちの学びの意欲を妨げず、最後まで諦めず一緒に走ること、そして精一杯喜びあえること、こんな風に私たちが捉え直すことができれば、変わることができるかもしれない。

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