今週も悲しい事件が起こり、心を痛めている人は日本中にいると思う。私もその一人だ。こういった事件が起きない社会を作るために、私たちは今何をすべきか?真剣に考える時期にきていると思う。その一つの方法が「学び方をアップデートする」ことなのではないか。
今週は新しくできた学校を訪問する機会があった。もちろん1から学校を作ることはとても大変で、苦労もたくさんあるだろうし、手探りの日々だと思うが、そこで出会った先生はとてもキラキラし、自分に与えられたミッションにワクワクしていた。同席した民間企業の方と一緒に長い時間ディスカッションしながら、見えてきたものもあった。
NHKの不登校の番組も視聴し、子どもたちの声を丁寧に拾い上げ、学校にも密着し、現状を伝えていたが、実際の学校現場に関わる人たちからすると、もっとひどい現場もたくさんある、と感じたかもしれない。同じ教室で、同じ年齢で、均質的に同じめあてと振り返りで学ぶことの限界が、今の不登校の現状なのではないか。
教育委員会を辞め、民間企業人として働き出すと、今まで出会わなかったより多くの人たちと出会う。その中で、子どもたちの未来を、将来を憂い、なんとかしなければ!と考えている人たちが、実はたくさんいることに気づかされる。貧困層の子どもたちや、学びにくさを感じている人たちに居場所や食事を与える人、毎日電話などで子どもたちに寄り添い、話を聞いてあげる人、制服をリサイクルし、新たなコミュニティを創造しようとする人。多くの人が使命感をもって、今自分にできることを、子どもたちのためにしている。学校ではなく、民間企業で働く人も、自分たちのノウハウや知見で、なんとか今の学校の現状を打破できないか?と考えている人たちはたくさんいる。
学校では先生たちが夜遅くまで熱心に指導し、授業準備をし、部活動も休日返上で頑張っている。頑張っている先生たちには感謝しかない。
こんなに子どもたちのことを想っている大人がたくさんいるのに、どうして不登校になったり自殺したり、変な事件を起こしてしまう社会になっているのだろう。なかなか変われない学校制度はどうしたら変わっていけるのだろうか?自問自答の日々が続く。
先生や教育委員会だけが子どもたちに関わる最前線ではなく、もっと地域の大人や企業の人たちが介入できるような仕組みも必要かもしれない。複雑化する社会課題に対して、子どもたちに渡せる武器をもっと増やしていくためには、学校の多様なあり方が必要なのかもしれない。
人は年齢に関わらず、多くの人との出会いで価値観を揺さぶられ、成長していく。そのための学び方はもっと自由でいい。学ぶスタイルや、学ぶ内容、学ぶ時間の配分まで子どもたち中心に再構成できないのだろうか。テクノロジーも存分に使いながら「学び方をアップデートする」ために、今自分には何ができるだろうか?みんなで考える必要がある。子どもたちのために
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