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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

最初が肝心!どう渡す?

12月も3週目に入り、一気に寒くなった今週だった。大分でも雪が降り、山間部を通って帰る道は凍り、高速道路は吹雪になっていた。大分は意外と雪が多く降り、スキー場もある。山を通るときは冬用タイヤは必須なのだ。九州は暖かいイメージだけど、冬はしっかり寒い。週末は段々と暖かい日差しになりそうだ。


今週は県内での研修や、大学での講義、オンラインの打ち合わせに忙殺されたが、やっぱり家で過ごす時間はホッとするし、疲れはそんなに溜まらない気がする。料理したり、散歩に行ったりすることでリフレッシュできてるんだと思う。





今週のタイトルは「最初が肝心!どう渡す?」というタイトルにした。文科省のデータによると、この12月までに学校に導入されるGIGAスクールの端末は全体の20%。70%以上は1月から3月までの間に学校に届くことになっている。年度末をめざして納品の自治体も多い。本格的な運用開始は次年度になりそうだ。


昨年の12月のGIGAスクール構想の発表からのこの1年間、教育委員会はとにかく大変な一年だった。コロナウイルスによって大きくスケジュールが変動し、導入の前倒し、そして夏休みの短縮によっての工期の延期、端末だけじゃない周辺機器等の枯渇、設定作業の遅延・・・あげればキリがないくらいの想定外な事態に直面してきた。同時にコロナ対策も並行して行なってきた。多くの自治体に伴走してきた私も、刻々と変わる状況に戸惑うことも多かった。


しかし、その結果99.6%の自治体が年度内に納品までできそうだ、というのは奇跡に近い。ここから本格導入までの期間に、色々と整理すべきこと、決めるべきことはまだたくさんある。教育のビジョンや、実際の授業のあり方、持ち帰りや課題、宿題についての考え方。管理・運用の方法、保護者への説明。セキュリティポリシーの見直しや、学校内外でのルール作り。パッと思いつくだけでも山ほどある。





そんな中、いよいよ現場に、子どもたちの手元に端末がやってくる。学校の準備はどうだろうか?学期末、年末の事務処理や大掃除、学習のまとめ、そして中学、高校は受験に向けてのラストスパート、そして卒業式。これから校内も慌ただしくなる。先生たちも自身の人事のことなども考え始める時期だ。


子どもたちにとって初めての、学校で渡される端末。どんなモチベーションでそれを受け取るのか。学習や生活を豊かにするためのファーストアプローチはどうあればいいのだろうか?そして先生や学校は、どんな言葉をかけ、端末を手渡すのだろうか?


忙しい中ではあるが、しっかりシミュレーションし、ジブンゴトとしてそれぞれがイメージし、学校として意思統一しておく必要がある。もっといえば、整備を進めてきた教育委員会が、ある程度の指針やアドバイスを示す必要がある。






それぞれの先生たち個人の、テクノロジーに対する経験値や、考え方で、子どもたちの端末との距離感や、使い方に差が出たり、制限がかかることはもったいない。この1年、苦労して導入まで進めてきた教育委員会だが、最初が肝心だ。


テクノロジーとどんな風に付き合い、学びを変えていくのか。そして、これからの教育の在り方を誰がどんなフレームで議論し、決定し、実行していくのか。これまでの知見でモノが言えない、方針が決められないならば、もっと多くの人たちで議論し、これからの教育について考える場、語る場を作ればいい。


子どもたちの未来は、私たちの未来だ。ワクワクしながら端末を手にし、子どもたちの創造力やエネルギーを、存分に発揮し、社会を変える力を身につけられるように・・ここが大人の頑張りどころだ。

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