Toshihiro Doi2021年4月17日読了時間: 4分研究をワクワクするものに更新日:2021年4月20日今日は朝から大雨、台風も近づいているというニュースも見た。春の雨は大切だけど、なんとなく週末は晴れて欲しい。明日の天気はどうだろうか?コロコロ変わる春の天気だけど、だんだん季節は移っていることを感じることができる。今週は福山に出張、あとは県内で打ち合わせや研修などの1週間だった。福山では初めてiPadを手にした中学生500人に3時間も1人で授業をする、という初の経験をさせてもらった。全校あげて初めての試みで、最初にワクワクする体験をさせて欲しい、という依頼だった。大変だったけど、生徒たちは楽しそうで最後の発表の時も面白い動画をたくさんアウトプットしてくれた。iPadを手にした時、どんなアプローチをすれば、その後の活動につながるか、学年に関係なくワクワクする気持ちをどう高めるかは大切だ。最初の出会いを大切にしたい。今週のブログは「研究をワクワクするものに」というタイトルにした。学校の文化には「研究」という領域がある。一般的には知られてないかもしれないが、法的根拠もある。教育公務員特例法 第4章 研修(研修)第21条 教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。とあるのだ。学校の中では週に1度研修日が設けられ、その中で校内研究と、研修という2つのことを年間通じて行なっている。いろんなことを習得するための研修と、校内研究という二つがそれにあたる。私の場合はその中の研修を行うことが多く、スキルを伝授する場面が多い。あとは研究に対する指導助言だ。校内研究の手法はいろいろあるが、概ね「校内の数名の代表者が学校の研究テーマに基づいて提案授業を行い、そこから得られた知見をもとに研究を深めていく」というスタイルが多い。その年の授業者を決めてしまえば、あとの先生たちは一緒に指導案などを検討するものの、その授業者に多くの負荷がかかる。確かに勉強にはなるが、偏りは多い。なのでだいたい若い先生が授業者になることが多い。ベテランの先生たちも、昔そうやって授業をしてきたからだ。率直にこれを「変えたい」と思って自分の関わる学校で新しい試みを始めた。これからの時代に、これまでのやり方で、同じような研究スタイルを踏襲することの必要性を感じなかったからだ。そもそも研究の時間はあまり楽しいものではなく、辛いもの、退屈なもの、そして授業者でなければ当事者ではないので、自分ごとにはならない。これだけ諸課題が乱立しているのに、1つのテーマについて数名の先生が研究するだけでは間に合わない。みんなの叡智を集め、どんどん新しい課題について研究すべきだ、と感じていたからだ。もちろん学校のテーマは決めるが、基本的には自分の知りたいことを自分で研究する、ということにして、全員がそれぞれでテーマ設定をし、仮説を立て、学習、研修を積み、実践、分析、考察する、というスタイルにした。実践上直面する教育的な課題を本気で研究する、という本来のあり方に戻したのだ。成果の妥当性を他の人に問い、研究成果を共有財産化することや、研究が教員自身の成長につながり、児童生徒の成長につながるということはもちろんのこと、なるべく誰もしたことのない研究テーマを設定しよう、と呼びかけた。今後は一人ずつヒアリングし、進めていく計画だ。産みの苦しみは確実にあるし、これまで経験のないことを始めようとしているので、抵抗も大きいだろう。でも同じ時間を過ごすなら充実した時間にしたいし、それが先生自身の興味関心に基づき、知りたいこと、学びたいことを研究できるなら、きっといいものになるはずだ。まさに先生自身の探求的な学びであり、学びの個性化、個別最適な学びだ。これから子どもたちにそんな学びの場を提供しなさいと言われている先生たち自身も、自ら体験することの意義は大きいと思う。研究の時間を退屈なものではなく、ワクワクする時間に変え、充実したものにしたい。変えていくのは授業だけではなく、いろんなとこにパラレルにチャレンジしたい。そしてその伴走者としてのあり方を、自分は研究したい。
今日は朝から大雨、台風も近づいているというニュースも見た。春の雨は大切だけど、なんとなく週末は晴れて欲しい。明日の天気はどうだろうか?コロコロ変わる春の天気だけど、だんだん季節は移っていることを感じることができる。今週は福山に出張、あとは県内で打ち合わせや研修などの1週間だった。福山では初めてiPadを手にした中学生500人に3時間も1人で授業をする、という初の経験をさせてもらった。全校あげて初めての試みで、最初にワクワクする体験をさせて欲しい、という依頼だった。大変だったけど、生徒たちは楽しそうで最後の発表の時も面白い動画をたくさんアウトプットしてくれた。iPadを手にした時、どんなアプローチをすれば、その後の活動につながるか、学年に関係なくワクワクする気持ちをどう高めるかは大切だ。最初の出会いを大切にしたい。今週のブログは「研究をワクワクするものに」というタイトルにした。学校の文化には「研究」という領域がある。一般的には知られてないかもしれないが、法的根拠もある。教育公務員特例法 第4章 研修(研修)第21条 教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。とあるのだ。学校の中では週に1度研修日が設けられ、その中で校内研究と、研修という2つのことを年間通じて行なっている。いろんなことを習得するための研修と、校内研究という二つがそれにあたる。私の場合はその中の研修を行うことが多く、スキルを伝授する場面が多い。あとは研究に対する指導助言だ。校内研究の手法はいろいろあるが、概ね「校内の数名の代表者が学校の研究テーマに基づいて提案授業を行い、そこから得られた知見をもとに研究を深めていく」というスタイルが多い。その年の授業者を決めてしまえば、あとの先生たちは一緒に指導案などを検討するものの、その授業者に多くの負荷がかかる。確かに勉強にはなるが、偏りは多い。なのでだいたい若い先生が授業者になることが多い。ベテランの先生たちも、昔そうやって授業をしてきたからだ。率直にこれを「変えたい」と思って自分の関わる学校で新しい試みを始めた。これからの時代に、これまでのやり方で、同じような研究スタイルを踏襲することの必要性を感じなかったからだ。そもそも研究の時間はあまり楽しいものではなく、辛いもの、退屈なもの、そして授業者でなければ当事者ではないので、自分ごとにはならない。これだけ諸課題が乱立しているのに、1つのテーマについて数名の先生が研究するだけでは間に合わない。みんなの叡智を集め、どんどん新しい課題について研究すべきだ、と感じていたからだ。もちろん学校のテーマは決めるが、基本的には自分の知りたいことを自分で研究する、ということにして、全員がそれぞれでテーマ設定をし、仮説を立て、学習、研修を積み、実践、分析、考察する、というスタイルにした。実践上直面する教育的な課題を本気で研究する、という本来のあり方に戻したのだ。成果の妥当性を他の人に問い、研究成果を共有財産化することや、研究が教員自身の成長につながり、児童生徒の成長につながるということはもちろんのこと、なるべく誰もしたことのない研究テーマを設定しよう、と呼びかけた。今後は一人ずつヒアリングし、進めていく計画だ。産みの苦しみは確実にあるし、これまで経験のないことを始めようとしているので、抵抗も大きいだろう。でも同じ時間を過ごすなら充実した時間にしたいし、それが先生自身の興味関心に基づき、知りたいこと、学びたいことを研究できるなら、きっといいものになるはずだ。まさに先生自身の探求的な学びであり、学びの個性化、個別最適な学びだ。これから子どもたちにそんな学びの場を提供しなさいと言われている先生たち自身も、自ら体験することの意義は大きいと思う。研究の時間を退屈なものではなく、ワクワクする時間に変え、充実したものにしたい。変えていくのは授業だけではなく、いろんなとこにパラレルにチャレンジしたい。そしてその伴走者としてのあり方を、自分は研究したい。
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