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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

農業とプログラミング

先週からいよいよ今年の米作り作業がスタートした。

新しい田んぼに変わったので、地域の皆様にご挨拶しに行った。組合長や、水回りをお世話している方などの元へ、みなさんにこやかに歓迎してくれたが、やはり高齢化のため、抱える課題も見え隠れした。その中でもうかなりのベテランの域にある方が「まだまだ上手くいかん!米作りは難しい」と言っていた。おそらく50年以上米作りをしてきているにも関わらず、まだまだ研究の余地あり、ということを話していた。もちろん、天候など自然の力による部分もあるが、工夫したり改善したりしながら、みんな思考錯誤している。それでも上手くいかない米作りの奥深さを感じた。




今年新しくトラクターと、田植え機を中古で購入した。まずはトラクターで田んぼに入ってみた。イノシシ避けのための電柵を恐る恐る緩め(昼間は電気は通っていないけどなんとなく怖い・・)田んぼに入る。しばらく手入れされてなかったので、草丈はとても長く、まずは倒しながら、土地の形や畦の様子を確認しながら進む。


一周外側を回ったところで大体の形の確認をする。そこからは一気にプログラミング的思考だ。どの順番で耕していけば効率よく、無駄なく進むことができるか?草の倒れた後、細かくするためには2回目、どの方向から進めばいいか?計画通りに進むわけではなく凸凹があったり、草の量に違いがあったり・・その都度修正しながら試行錯誤していく。このプロセスはまさにプログラミング!などと考えながらトラクターに乗る。考えて実行していく作業はとても気持ちいい。そして何より農作業が大好きなのは、頑張ったら成果がすぐに現れること。体が心地よく疲れるけど、それに比例して綺麗になったり、作業が進んだりする。成果が見えるっていうのは、やる気につながる。すぐにわかることは大事だ。



2日目はうちの子どもや、一緒に作る仲間も駆けつけてくれ、一気に作業スピードが上がる。草刈りをしたり、周辺の掃除や、片付け、水回りの部分の清掃など、一人では行き届かない部分がどんどんよくなっていく。トラクターの一部分の故障も、プロフェッショナルな工場に持っていき、あっという間に解決!一人ではできないこともチームで取り組むことで、アイデアは生まれ、作業は進む。一人での苦労の時間があれば、なおさらそのありがたみを感じることができる。学びもきっとそうで、一人で思考し、悩んだからこそ、友だちのアイデアを受け入れたり、チームで課題解決することの良さを感じることができる。


農業を通して、教育に通じるところ、プログラミング的思考を理解していく。そんなことをぼんやり考えながら米作りをする時間は、とっても豊かで思考が深まる。都会ではできない、田舎ならではの発想、本当の豊かさは地方にある、と確信している。

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