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執筆者の写真Toshihiro Doi

ICTを使って・・・

12月も中盤に差しかかり、2019を振り返る企画が次々と流れてくる。まさか自分が年末にこんな状態になっているとは・・と、この激動の1年を思い返す。朝の散歩もとても寒く、帽子や手袋は欠かせない。空気は凛と澄んでいて、朝焼けや夕焼けがびっくりするほど綺麗だった。今週は島根への出張、あとは県内での仕事だった。



今週のブログのタイトルは「ICTを使って・・・」とした。11月に入り、国の施策で、いよいよこの日本の教育現場にも1人1台の大きな波がやってこようとしている。スクールニューディール以来の大きな整備予算が配分されようとしている。





早くもこの業界では様々な人たちが動き出し、次年度の予算に向けて動いている自治体担当者にも混乱が起きている。4000億円という税金を投じ、100年以上変わることのなかった学校の景色が、一気に変わるかもしれない。



このタイミングで考えることは、「ICTを使って・・・」のあとの部分だ。これまでもICTを使った教育への改革はずっと行われ続けていた。授業をわかりやすく、興味関心を高め、時間を短縮する。様々なことがその効果として挙げられ、学力との相関を表すデータや、学びの実践を積み重ねたものはたくさんある。




シンプルに、”ICTを使って・・・”あなたなら何を入れますか?プログラミングを推進する、遠隔教育を行う、学力を向上させる、情報活用能力を高める、などたくさんのキーワードが考えられる。今回の施策は先生たちの根本的なマインドセットを変える大きな起爆剤になる、と思っている。





公教育の中にある様々な問題や課題の大半は、先生たちの意識改革で変えられる!と最近強く思っている。私たちが子どもの頃に受けた授業や、学校のイメージは、今の時代に完全に合っていない。社会が変わり、世界の中の日本の位置づけも決定的に変わっている。産業界や社会から求められる能力も、天と地ほどの違いがある。



それなのに学校のアップデートはずっと行われていない。教室の風景も100年前とさほど変わっていない。フレームもそうだが、先生たちの意識もなかなか変わらない。世界の中の日本の教育はガラパゴス化しつつあるのは、先日のPISAのデータからも明らかだ。





1人1台の端末が整備され、安定したインフラ整備がここからの5年で実現されれば、授業のあり方は変わらざるを得ない。先生が知識を伝達する、先生のための授業は意味をなさなくなる。学習の主体者は子どもたちに移り、先生たちが持っている知識はネットに凌駕されてしまう。その時に学校として必要な教育はどうあるべきか。何をどんなふうに学ぶのが最適解か、そんなことを真剣に考えなければ、今回の施策は無駄に終わる。



過去の失敗を再びなぞることのないように、今、学校が、先生が、社会が変わっていくタイミングなのかもしれない。私は内情を知り尽くした上で、外部からの立ち位置で、自分にできること、しなければいけないことを丁寧に、粛々と進めていきたい。

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