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執筆者の写真Toshihiro Doi

Teamになる

二十四節気の大寒になり、寒い日が続く。太陽の出てない曇りの日は、ストーブをつけていても寒い。受験生もいよいよ大詰め、頑張ったこの1年ももうすぐ終わる。春が待ち遠しい時期だ。いろんな障壁はあるけど、みんないい顔をして次のステージに進んでほしい。


今週は、スケジュールが度々変更になった上に、わりと重たい研修が多く0→1で作るスライドがたくさんあったので、とても大変だった。1週間に関西2往復はそろそろしんどい。この時期、年度末のまとめや、次年度の計画の策定など、出張が続く。体調管理して楽しく動き回りたい。





全国各地でいろんな種類の研修を実施しているけど、校内研修や集合研修、人材育成のための研修など、同じように見えて実はその集合体の種類は様々だ。日常の関わりのない先生たち同士の研修もあれば、いつも一緒にいるメンバーで受講される研修もある。


研修を実施する側としては、日常の関係性があり、お互いを知っている方が雰囲気は良くなりやすい。なので、校内研修に招かれたときは盛り上がる。逆に普段滅多に会わないメンバーで、継続性のない単発の研修などは、難易度が上がるので、場を作るための仕掛けが必要になる。


ここ近年増えてきているのが、イノベーターや、リーダーを育成していくための集合研修だ。多いのは各校1名や、各自治体1名、というパターンだ。各々が学校や自治体を背負って集まり、年間に何度か同じメンバーで研修を受講する。


コロナ禍で行っているので、オンラインのことも多い。研修をするための準備もいろいろだ。主催者である教育委員会からまるっとお任せされることもあれば、その都度ミーティングをして一緒に決めていくこともある。受講する先生方のアンケートや、今の立ち位置から一緒に考えて、作り上げるパターンもある。





それぞれの担当者にも想いがあって、イメージを持っていれば、しっかり話しながら決めていく方が私としては行いやすい。特にそれがスキルアップではなく、先生たちのマインドを変えるための研修であればなおさらだ。


そうやって自治体と、がっつり組んでTeamを形成していくのだ。それは先生たちも同じで、何度も継続して関係性を作っていく中で、自然と仲間となりTeamになる。これまでにないこの大きな教育改革は、決して1人で進められるものではない。


私自身も、全国にいるたくさんの同志や仲間の支えや支援があって、この教育改革を進める側に立っているのだ。

新しいことをしようとしたり、何かを変えようとすると、必ず批判されたり、拒否されたりするし、孤独になる。そんな時に、どこかに自分を支える仲間、Teamがあることはとても大切なのだ。


だからこそ、先生たちはいろいろなコミュニティに所属し、自分の立ち位置を確認してほしい。きっと1人ではなく、支え、励ましてくれる仲間が近くにいるからだ。そうやって外の世界に出ていき、自分でコミュニティを作ること、オンラインでもSNSの中でも自分の居場所を作ることが必要だと思う。





そして、研修を受講することが目的ではなく、その先に実践として授業を変えていくことが何より大切だ。自分のスキルを高めたりマインドを変革することが目的ではなく、目の前の子どもたちに、何を伝え、日々の授業をどう変えていくのか。問われているのはそこだ。


自分のスキルを高め、楽しみながら研修を受講する一方で、頭の中でいつも授業の場面でどう使えるか、イメージを持ちながら、思考しながら、ということが大切だ。私自身も、先生の行動変容を促すための仕掛けや言葉をいつも模索している。研修を行った結果、子どもたちのところまで届いてなければ意味がないからだ。


研修は先生のためではなく、子どもたちのために行う。これをいつも思いながら組み立てていく。多くの指導主事も同じマインドでいろいろな研修を実施してほしいと願う。教育に携わる私たちは、エンドユーザーである子どもたちに対して、すべてのベクトルが向くべきだ。先生たちのスキルを高め、マインドを変えていくのは、子どもたちの未来にきっとつながる、そんな思いを持ちながら、これからも楽しい研修を作っていきたい。

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