九州ICT教育支援協議会2019Toshihiro Doi2019年6月23日読了時間: 3分6月22日、熊本大学工学部百周年記念館にて公開研修会を実施した。この協議会は2011年に故人である桑崎剛氏が立ち上げた。私も当時からとても可愛がってもらい、いろんなところで登壇などご一緒させてもらった。誰でも分け隔てなく優しく包み込み、多くの人脈を持ち、”九州のボス”と誰からも慕われていた。その彼が急死し、2代目を引き受けた田中康平氏も長い付き合いで、年齢も地域的にも近く、同志として色々と活動している。そんな偉大な二人を引き継ぎ、今回3代目の会長となった。そして昨日は初めての公開研修会を実施したのだ。この会の趣旨は ”教職員やICT支援員、学生、研究者、ICT関連企業担当者まで幅広く集い、年齢や立場にかかわらず、相互に連携・協力することで、子どもたちの未来につながる有効な教育活動支援を行い、子どもたちの主体的な学びを支援していく”としており、誰でも参加可能だ。今回は北海道から沖縄まで160名を超える方々に参加いただいた。まさに立場や年齢を超えたごちゃまぜの空間。共通しているのは「子どもたちのために何ができるか」という思いだけだ。熊本市はiPadの整備を順次進めており、2020年度までに全134校合計23,460台のLTEのiPadが子どもたちが自由に使える状態で渡される。これはこれからの日本の教育ICTを支えるモデルケースとなるはずだ。初めは教育長にどのように授業を変えていくのか、というお話をいただいた。一斉教科学習と、探求や共同の学習の割合をこれから変えていきたい、そして学び方の多様性を認めていきたい、という非常に示唆に富んだお話だった。学びの個別最適化、ということの本質を見たように感じた。続いて市内小学校、中学校の先生方から現場での取り組みの様子を紹介していただいた。どちらも自由に子どもたちがタブレットを使い、学ぶ様子が見られ、表現力の高まりや、情報活用能力が育まれる様子がわかった。前田先生のワークショップでは「Society5,0の時代に求められる力とは」という問いに対して、各自がタブレットで回答を寄せ、それについて考えを深めていくワークショップだった。それぞれが自分なりの言葉で表現し、双方向にやり取りする中で考えを深めていった。地元の安心感もあり、さすがのワークショップだった。後半は経済産業省教育産業室長の浅野大介氏の講演から始まった。「未来の教室とEdtech研究会」の話から、どうやって教育を、世の中の当たり前を変えていくのか?非常に熱量の高いお話があり、ワクワクの気持ちがぐっと高まる時間だった。今までにない変革の予感がする、希望の持てる提案が次々と出された。最後のパネルディスカッションは、浅野大介氏、前田康裕氏、田中康平氏の3者と全く台本、打ち合わせなしで行った。私はコーディネータとして登壇したが、この3人との掛け合いは、予定調和の台本どおりの展開よりも、緊張感があった方がいいと思ったからだ。いくつかの質問を投げたが、3人とも期待以上の答えをスライドと共に返してくれた。私自身も色々な示唆に富む話が聞け、非常に楽しかった。「人生の転機は?」という問いに対しては、やはり人との出会いによって変わった、という答えがあり、それぞれのエピソードはとても興味深く、人として魅力ある人たちだ、と再認識した。「今、オトナはどうあるべきか」という問いに対しては「子どもになる」「楽しむ」など私の考えと共鳴できる答えが返ってきて、とても嬉しかった。全体を通して「未来への学びに向けて 今何をすべきか」というテーマで展開したが、しっかりとストーリーのあるいい会になったと思う。この学び、経験をその場にいた多くの方と共有できたことはとても大きく、何かを変えていく原動力になると思う。明日からまた、それぞれのステージで、様々な立場の人たちが、子どもたちの未来のために還元し、少しでも変えていければ、と強く願っている。
6月22日、熊本大学工学部百周年記念館にて公開研修会を実施した。この協議会は2011年に故人である桑崎剛氏が立ち上げた。私も当時からとても可愛がってもらい、いろんなところで登壇などご一緒させてもらった。誰でも分け隔てなく優しく包み込み、多くの人脈を持ち、”九州のボス”と誰からも慕われていた。その彼が急死し、2代目を引き受けた田中康平氏も長い付き合いで、年齢も地域的にも近く、同志として色々と活動している。そんな偉大な二人を引き継ぎ、今回3代目の会長となった。そして昨日は初めての公開研修会を実施したのだ。この会の趣旨は ”教職員やICT支援員、学生、研究者、ICT関連企業担当者まで幅広く集い、年齢や立場にかかわらず、相互に連携・協力することで、子どもたちの未来につながる有効な教育活動支援を行い、子どもたちの主体的な学びを支援していく”としており、誰でも参加可能だ。今回は北海道から沖縄まで160名を超える方々に参加いただいた。まさに立場や年齢を超えたごちゃまぜの空間。共通しているのは「子どもたちのために何ができるか」という思いだけだ。熊本市はiPadの整備を順次進めており、2020年度までに全134校合計23,460台のLTEのiPadが子どもたちが自由に使える状態で渡される。これはこれからの日本の教育ICTを支えるモデルケースとなるはずだ。初めは教育長にどのように授業を変えていくのか、というお話をいただいた。一斉教科学習と、探求や共同の学習の割合をこれから変えていきたい、そして学び方の多様性を認めていきたい、という非常に示唆に富んだお話だった。学びの個別最適化、ということの本質を見たように感じた。続いて市内小学校、中学校の先生方から現場での取り組みの様子を紹介していただいた。どちらも自由に子どもたちがタブレットを使い、学ぶ様子が見られ、表現力の高まりや、情報活用能力が育まれる様子がわかった。前田先生のワークショップでは「Society5,0の時代に求められる力とは」という問いに対して、各自がタブレットで回答を寄せ、それについて考えを深めていくワークショップだった。それぞれが自分なりの言葉で表現し、双方向にやり取りする中で考えを深めていった。地元の安心感もあり、さすがのワークショップだった。後半は経済産業省教育産業室長の浅野大介氏の講演から始まった。「未来の教室とEdtech研究会」の話から、どうやって教育を、世の中の当たり前を変えていくのか?非常に熱量の高いお話があり、ワクワクの気持ちがぐっと高まる時間だった。今までにない変革の予感がする、希望の持てる提案が次々と出された。最後のパネルディスカッションは、浅野大介氏、前田康裕氏、田中康平氏の3者と全く台本、打ち合わせなしで行った。私はコーディネータとして登壇したが、この3人との掛け合いは、予定調和の台本どおりの展開よりも、緊張感があった方がいいと思ったからだ。いくつかの質問を投げたが、3人とも期待以上の答えをスライドと共に返してくれた。私自身も色々な示唆に富む話が聞け、非常に楽しかった。「人生の転機は?」という問いに対しては、やはり人との出会いによって変わった、という答えがあり、それぞれのエピソードはとても興味深く、人として魅力ある人たちだ、と再認識した。「今、オトナはどうあるべきか」という問いに対しては「子どもになる」「楽しむ」など私の考えと共鳴できる答えが返ってきて、とても嬉しかった。全体を通して「未来への学びに向けて 今何をすべきか」というテーマで展開したが、しっかりとストーリーのあるいい会になったと思う。この学び、経験をその場にいた多くの方と共有できたことはとても大きく、何かを変えていく原動力になると思う。明日からまた、それぞれのステージで、様々な立場の人たちが、子どもたちの未来のために還元し、少しでも変えていければ、と強く願っている。
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