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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

子どもの貧困問題

天気の良い毎日が続いている。秋晴れの朝はとても寒く散歩に行く時は手がかじかむほどだ。2週間ほど前に撒いたタネや、植えた苗も少しずつ芽を出し、可愛らしく伸びている。


草刈りもひと段落し、いよいよ冬準備だ。この時期は毎週のようにあちこちで研究会やイベントが多く、子どもたちのスポーツも盛んなので、あまりお休みにならないこともあるが、充実はしている。体も心もちゃんと休みつつ、良い仕事をしないとな、と思う。





さて今週のタイトルは少々重い「子どもの貧困問題」にした。昨日11月9日、大きなイベントを行ったので、その報告も兼ねて書いてみようと思う。


思い出してみると、小学校の教員だった時代に、自分のクラスにも毎年そんな家庭があった。給食費も当時は毎月集金していたので、払えない家庭に管理職と訪問し、話を聞いたこともあった。両親とも不在で、お風呂や晩ご飯も食べれない子を、銭湯に連れて行き、自分のアパートでご飯を毎日食べさせた子もいた。今考えるとダメな教員だったが、独身で時間もあったので、そんな関わりを続けていた。


OECDの調査によると、日本の相対的貧困率は両親ともいる家庭で34か国中25位(16.3%)、ひとり親の家庭では33位(54.6%)だそうだ。大分県内での調査でも16%を超えている。それに対して、国や県でも対策に乗り出しており、 子どもの貧困対策の推進に関する法律の一部を改正する法律(令和元年9月7日施行)なども出されている。





全国で子ども食堂の数は4,700を超え、大分県内にも63箇所ある。知らないだけで私たちのすぐ身近にこの問題は存在しているのだ。

昨日は「子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin大分 子どもたちの未来応援団カタローエ大分をつくろう」というイベントを行った。その中では県内の5つの子どもを支援している団体を中心にして、活動紹介や、ゆるやかなネットワークを作り、支援の輪を広げていくためのイベントをした。私自身は彼女たちと数年前から関わりを持ち、子どもたちのための支援を行う人たちの支援を行ってきた。孤立しがちな支援者を、必要な人につないだり、話を聞くことを続けてきた。支援者同士のつながりや、この先継続していくための相談先だ。


子ども食堂居場所作りのためのサロン運営子どもたちの声を聞くチャイルドライン離婚した家庭への面会支援制服をリサイクルする制服バンクなど、支援のあり方も様々だ。衣食住に関わるいろいろな支援の仕方、心のケアなどアプローチは色々ある。でも子どもたちの幸せを願う気持ちは同じだ。私もそこは同じなので、自分にできる支援を続けていきたい。





今回のイベントの準備に半年かけてきたが、その中ではオンライン会議やSNSを利用した連絡、フォームを使った日程調整など、テクノロジーをたくさん利用してきた。こういった支援を行っている人たちは、とにかくICTに弱い傾向があり、効率的に進められてない現状もある。私が入ることで、ICTを使って発信することやコミュニケーションをとることができたので、そういう意味でもよかったと思う。


昨日のイベントには私たちの想定していた以上に人が集まり、120人近くの出席があった。動員でもなく本当に自分の時間を使って来てくれた方々は、子どもたちの現状を憂い、何かできることはないか、という思いのある人たちなので、とても温かい会になった。現状を理解した上で、「あなたは子どもたちのために、何をしますか?」と問いかけた。私も、私のできることを継続し、この問題に対峙していきたい。

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