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EducationBridge2025 inフィリピン①

  • 執筆者の写真: Toshihiro Doi
    Toshihiro Doi
  • 8月22日
  • 読了時間: 4分

夏休みももうすぐ終わり。先生たちの夏は充実していただろうか?うんざりするような暑さの中、毎日の研修や部活指導に追われ、ぐったりしてないだろうか?もうすぐ始まる2学期に向けて、ワクワクしていたり、やりたいことや新しいアイデアに満ちているといいな、と心から思う。


いつからか夏休みはお盆を除き、本当に忙しくなった。私のような仕事の人たちは、目がまわるような忙しさで、泣く泣く依頼を断ることも少なくない。それくらい先生たちの夏休みは研修三昧の日々になっている、ということだ。だからこそ「行ってよかった」「楽しかった」と思ってもらえるものを提供したい。




さて、今年の夏も東南アジアへの教育視察ツアーに無事行くことができた。3年前から始めたこのツアーも3ヶ国目、インドネシア、マレーシアに続いて今年はフィリピンに行ってきた。

アンティポロ(マニラ)→ラプラプ(セブ)→マカティ(マニラ)、と国内移動も挟みながらいくつかの学校にお邪魔した。


今回は子どもたちの様子や学校のことについて書いてみようと思う。


基本データ

  • 国名:フィリピン共和国(Republic of the Philippines)

  • 首都:マニラ(ただし行政府はケソン市に多い)

  • 位置:東南アジア、約7,000以上の島からなる島国

  • 国土面積:約30万 km²(日本の約8割)

  • 人口:約1億1千万人(2025年時点推計、日本より少し少ない)

  • 民族:マレー系が中心(ビサヤ人、タガログ人、イロカノ人など)、中国系やスペイン系も少数

  • 言語

    • 公用語:フィリピン語(タガログ語ベース)、英語

    • その他:セブアノ語、イロカノ語など地域言語多数

  • 宗教

    • キリスト教(カトリック約8割)

    • イスラム教(南部ミンダナオ島など)

  • 通貨:フィリピン・ペソ(PHP)1ペソは大体2.6円

    歴史的背景

    • 16世紀にスペインに植民地化 → 300年以上支配

    • 1898年:米西戦争でアメリカ領に

    • 第二次世界大戦中は日本軍が占領

    • 1946年:独立、フィリピン共和国成立


フィリピンの学校でまず驚くのは始業時間の早さだ。多くの学校は7時登校、7時過ぎには授業開始、16時くらいまでで1日10コマの授業をこなす。子どもたちはとても忙しくしている。基本データにもあるように、フィリピンの人たちは基本的にキリスト教でカトリックの人たちが大半だ。なので授業の初めに10分間もお祈りの時間がある。昼間でも突然放送が始まり、その時間はみんな動きを止めてお祈りタイムがスタートする。


掲示物や、始まりの挨拶、行事の締めなどにも宗教の色が濃く出ている。どれだけ騒がしく、盛り上がっていたとしても、空気がスッと一変しお祈りすることで収まっていく。私たちにはとっても不思議な感覚だった。



ICTはどうだったかというと、そこまでガシガシ活用している印象ではないけど、ナチュラルに各個人の持つ端末を普通に使っていた。スマホでもタブレットでもOSも自由だった。ただ、興味深かったのはLMSの存在だ。


LMS= Learning Management System(ラーニング・マネジメント・システム)

日本語にすると「学習管理システム」。

「授業や研修をオンラインで管理・運営するための仕組み」


テキストや進捗管理などは基本このシステムで完結しているため、紙ベースのテキストはあまり使われていなかった。それぞれが自分のノートに必要なことをメモする様子が見られた。ただ板書を写すのではなく、自分が必要と感じたことを自分なりにメモしていた。正直ノートテイクのレベルはかなり高い、と感じた。


どの学校に訪問しても感じた共通項は、学びのモチベーションがとても高い、ということだ。正直授業自体は、ものすごく素晴らしい授業が行われている、とまではいかない。ハイレベルの学校でも日本のトップクラスの実践者たちが行なっている授業に比べると見劣りする。でも子どもたちの学びの意欲は高く、ポテンシャルも高い。そういう部分では先生たちの指導方法に変化が起きた瞬間、日本は置き去りにされる可能性は高い。



日本の先生たちが日々授業改善や、授業改革を目指して頑張っているのにうまくいかないのは、そもそもの子どもたちの学びに対するモチベーションの差なのかもしれない。それには経済的な理由や、今の日本が抱える閉塞感、未来に希望が持てない社会構造、いろんな要因はあると思う。


フィリピンの子どもたちはもれなく明るく、私たちに対してもフレンドリーで純朴、ピュアだった。どこに行っても歓迎され気軽に話しかけてくれ、コミュニケーションを取ろうとしてくる。どの子も英語が普通に喋れることのアドバンテージを感じた。改めて、日本のいいところ、ダメなところもたくさん感じた学校視察だった。


文化や、食、街並みについても隙間を見つけて書いてみたいな、と思います。

 
 
 

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