top of page

子どもたちの未来を憂い、今を支援する人たち

  • 執筆者の写真: Toshihiro Doi
    Toshihiro Doi
  • 8月4日
  • 読了時間: 3分


学校が夏休みに入り、先生たちの研修も最盛期になっている。近年お盆近辺は研修を入れないように配慮されているので、7月後半から8月初旬にかけて、異常な数の研修が入っている。40℃近い気温の中、現場の先生たちも1学期が終わったのに、きっとずっと忙しくしていると思う。全国あちこちで教育系のイベントも開催され、多くの先生が学びの場を求めて参加している。いいことではあるけど、ゆっくり休んでぼんやりする時間もきっと必要だし、全く違うことをしてみる時間も必要だと思う。



「こどもみらいフォーラムin別府」という新しくできたイベントに参加してきた。昨年から、フリースクールに通う子どもたちへ農業体験の場を作ろう、ということで一緒にやってきた仲間が主催者だ。私の役割はパネルディスカッションのファシリテーター。いろんな団体の人たちが登壇し、その話を深掘りする役割だ。会場は20以上のブースがあり、いろんな支援団体が自分達の活動の紹介や、来場者の相談を受けている。



なんとなくイメージできる“子ども食堂“や、“フリースクール“、だけではなく放課後デイサービスや、乳幼児の支援、母親のサポート、児童養護施設、子育て支援、自然体験、農業体験、面会支援など、多種多様な、子どもやその保護者の支援に関わる人たちが一堂に会するイベントだった。




それぞれに課題意識があり、自分たちの関わる子どもや、その保護者のために何ができるか、どんな場を提供できるかを模索し、時には自分の時間やお金を提供し頑張っている。今の公教育にうまく適応できなかった子どもや、自分の居場所を見つけられなかった子、家庭にいられない子、いろんなケースがあり、それぞれに異なる事情がある。丁寧にそれに向き合い、継続的に関わり、支援してくれる人たち。自分も同じような体験をしてきたから、という理由で関わる場合も多い、そしてそこを出た子どもたちが新たな働く場所として戻ってくることも多い。



支援者同士がつながる場合は意外に少なく、そのネットワークを構築するのも難しい。でも今回のイベントでは、互いの想いや活動の内容に触れ、いろんなところでつながり、今後連携していくことも増えそうだ。


子ども食堂の認知度が高まり、テレビでCMが流れたり、国が支援策を打ち出しているが、その他多くの支援をしている施設や団体は、資金繰りにとても苦労している。そもそもきちんと子どもたちが毎日の食事を摂れない社会構造が間違えている。保護者が食事の準備ができないくらい忙しいこの国が異常なのだ。「誰一人取り残されない教育」と声高にうたう国の政策は、学力の話だけではないはずだ。


子どもたちがみんな元気で、将来に希望を持ち、幸せを感じながら暮らせる社会を作るのが大人の仕事で、政治の役割だと思う。公教育に関わる多くの素晴らしい先生たちも必死で子どもたちのために頑張っている。でも学びにくさや辛さを感じる子どもたちは一定数いる。だからこそネットワークを作り、子どもたちを支える多様な場と連携し、それを支える仕組みが必要だと思う。

ree

半日のイベントだったけど、その会場に流れる空気はとてもあたたかく、いい空間だったし、新たな可能性が少し見えた場でもあった。公教育に関わることを仕事にしている自分は、こんな場を大事にしたいし、自分にできる範囲のことで長く関わっていきたいな、と改めて感じることができた。


明日からまた恒例の海外教育視察、多くの刺激を受け、思考と対話を繰り返しながらいろんな価値観をアップデートしてきたいと思う。


 
 
 

コメント


Call

090-9791-9655   

0977-77-3033

Follow me

 

  • ブラックFacebookのアイコン
  • ブラックTwitterのアイコン
  • ブラックInstagramのアイコン

© 2023 by The Mobilizers.

 Proudly created with Wix.com

bottom of page