ニュージーランド教育視察で見えた「つながる学び」学校視察編②
- Toshihiro Doi
- 4月18日
- 読了時間: 5分
今日も朝から大雨。一雨ごとに春がやってくる感じがする。今週学校をたくさん訪問したが、遠足や年度はじめの身体測定など、バタバタと行事に追われている様子が感じられた。学力テストもこの時期で、準備に忙しい。GWまであと少し、体を壊さずに頑張ってほしい。

先週に続き、学校視察二日目のことを書こうと思う。
今日は朝からスーパーに買い出しに行き、少しお土産を見て歩いた。そこからあとは半日で3校の見学、怒涛の時間だった。
まずは1校目「Girls High」いわゆる女子校だ。ここはとにかく建物がとてもおしゃれでかっこいい。それぞれの校舎にコンセプトがある。NZの学校は生徒が教室に動いていくスタイル。それぞれの先生の場所へ自分の授業のたびに動いていく。なので建物もある程度その授業に特化したものになり、教材や学習環境も揃っているし、その教科や活動に都合よくデザインされている。
日本でいうところの職員室のようなものはなく、教科の教材準備室と、それぞれの先生の教室がある。代わりに先生たちが集う場所としてStuff Roomがある。そこはとても眺めがよく、コーヒーマシンや冷蔵庫、おやつなどがあり、いいソファや椅子が置いてある。NZの学校にはTeaTimeの文化があり、授業の合間に小休止がある。その時間は教室に残ることはできないので、みんな外に出て好きな場所でおやつを食べ、お茶を飲む。同じ時間に先生たちはStuffRoomに戻って談笑する。なんとも言えないリラックスした先生たちの表情は、すごくいいなと感じた。子どもたちも綺麗な芝生の上でおやつを食べ、おしゃべりをしている。どこを切り取っても絵になる風景だった。
2校目は「BoysHigh」男子校だ。1校目とは全く違う空気が流れていて生徒たちも人懐っこい。圧倒的な広さと施設の多様さ、幾つもある天然芝の広大なグラウンド、ジムやサウナまで完備していて、スポーツや体づくりにも力を入れていた。さらには木材加工や金属加工、デジタルものづくりも含めて、専門的なホンモノの機械をバリバリ使いながら中学生が作品を作っている。
数学、英語、理科以外は全て選択制で自分のやりたいこと、進みたい道に合わせた専門的なことが学習できる。前回のブログにも書いたが、知識や技能が仕事に直結しているのだ。そのまま興味のある道に進学する子もいれば、就職する子も多い。まさに学校での学びが仕事につながっている。この辺りは日本の現場にももう少し多様性があっていいと思う。個別最適な学びの場や、カリキュラムを自分で選ぶことができるのが特徴だ。
最後に訪問したのは「GreenSchool」。
私個人としては、インドネシアのバリに続いて2校目になる。世界で3校しかないので、そのうち2校を訪問したことになる。地球という単位でものごとを考え、持続可能な世界を作り、グローバルなコミュニティを作ることを理念としている、ニュージーランド唯一の私立学校だ。日本で言うところの幼稚園から高校卒業までをここで過ごすことができる。現在は約100名が通っているらしい。
共通していることとしては、その建物のユニークさだ。マオリのカヌーをイメージして建てた教室や、ウニをモデルとした校舎。植えている植栽、その手入れや剪定も含めて、きちんとコンセプトを踏襲し、緻密に管理されていて、どこから見ても美しい。牧場を丸ごと学校にしていることもあり、土地は広大で起伏に富んでいる。下の部分の川や、近くの山も学校のリソースとして、自然や環境との共存を徹底的に突き詰めている。これから先の未来に、今ある環境とどう共存しながら生きていくのか。地球とどう向き合うのかを小学校低学年から探究しようとする在り方はすごいと思う。
小学生にはそれぞれテーマが設定されており、1年生〜2年生はChildren of the Earth(地球のこども達)、3年生〜4年生はGuardians of the Earth(地球の守護者)、5年生〜6年生はWarriors of the Earth(地球を守る戦士)というテーマで学んでいる。自分や他者を大切にすること、同じように家族や自然、地球を愛することを学校のコンセプトとして明確に打ち出すことは、なかなかできることじゃない。ここを卒業した子どもたちが、どんなふうに世界をデザインしていくのかはすごく興味深い。経済的なことも含めて、通える子は多くはないけれど、だからこそ、その子たちがどう世界に影響を与えていくかは注視していきたい。何より訪問した私たちもその空間や、そこで働くスタッフ、子ども達の笑顔に癒された。
初めてのニュージーランドでの学校視察は、私にとって、とても意味のある時間になった。もちろん一緒に旅をした仲間から得た気づきや、一緒に共有した想いもたくさんあった。同じような島国のニュージーランド。圧倒的な国民の数の少なさと広大な土地、という違いはあれど、教育の現場で大切にしていることは、子どもたちの自主性や、選択肢の多様さ、何より自然と共存し、環境を守り大切にする、という国の姿勢だ。
今の日本に足りないものばかりで、違う道を歩み、進化している。もちろん全てを肯定するわけではないけど、日本がめざし、真似すべきことは本当に多いと思う。「生きて働く知識・技能の習得」「個別最適な学び」たくさんの言葉はあるけど、その本当の意味や形の一つを見た気がする。未来の日本の学校はどうあるべきかを考えるには十分過ぎる素晴らしい体験になった。
次回は食べ物やその他の話も書けたらな、と思う。































コメント