top of page
  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

新しい教師像って?

9月も終わりに差しかかり、朝晩は寒さを感じる日が増えてきた。毎朝、毎晩ワンコと散歩していると、木々の葉の色や、咲く花、気温、空模様など季節の変化をダイレクトに感じる。出会う人たちとの何気ない会話も、季節や天気の話題が多い。田舎道を歩く楽しみはそういうところかもしれない。


いろんな行事が日程を変更を余儀なくされ、この秋に集中しているところも多く、学校は忙しそうだ。それに比例するかのように、学校に行けない子どもたちも増え、相談件数も例年よりもとても増えているらしい。ジワジワと子どもたちにも影響が出てきている。





少し前からオンラインイベントにSOZO.edの仲間と登壇している。”座談会”というタイトルでみんなでGIGAスクールのいろいろをお話ししていたのだが、その中で出てきたのが今日のタイトルの「新しい教師像って?」というものだ。


このブログでも何度か紹介してきた中央教育審議会「「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)」【総論解説】(令和3年3月30日追加掲載)の中に出てくるのはこんな内容だ。

これからの教職員の姿として

環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて学び続けている 子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割を果たしている

子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力も備えている


と、書かれている。今年の夏、大きなイベントの中で集まった私を含む9名の先生たちは、年代も様々、キャリアも様々だが、教育ICTの界隈の中でも第一線で活躍している魅力的な先生たちだ。それぞれの関わりには濃淡があるが、自分よりもずっと若いのに、心からリスペクトし、応援したくなる人たちばかりだ。





いわゆるちょっと変わった”変な人、変人、偏人”たちばかりで、色々と深掘りして話を聞いていった。それぞれがどうしてそんなものの考え方になったのか、何かトリガーがあったのか、そして今何を思い、どんなことを考えているのか。それをその場でサイコロを振って、当たった人から深掘りしていく。


教師としてのキャリアだけではなく、いろんなことに興味を持ち、資格を取ったり学び続けたり、新しい仕事に転職したり、その原動力は何か、どんな風にそれが子どもたちとの日々の学びに還元されているのか。聞き出す中で、上記のこれからの教職員はどうあるべきか、ということに近づける気がしたからだ。そして一人一人のエピソードから、その人の歴史を感じる。


その中では、誰かとの出会い、というキーワードも出てきた。それぞれの好奇心の強さも感じた。そしてオープンマインドで多くのことを受け入れて否定しない、というスタンスも見えてきた。全く違う場所で違うキャリアなのに、共通項が少しずつ見えてきた気がした。





物事をシンプルに楽しむ姿勢、自分自身のことをよく知っていて、いわゆるメタ認知の度合いの高さも感じた。そして何よりも子どもたちに対する愛情が異常に深い。子どもたちの目線で物事を見て、考える能力が備わっている。まだまだありそうだけど、一流だし、魅力的だ、と私が感じる先生たちには共通項も多い。


学校の世界だけではなく、いろんな人との関わりを積極的に求めていく人、そしてその中からヒントを見つけ、ジブンゴトとして引き込み、仲間にしていく能力、こういうシンプルな好奇心と探究心が、いい先生の「タネ」になるのかもしれない。


それはいい先生というだけではなく、魅力的な大人を創る要素になるはずだ。その要素を洗い出し、これからの学校の営みの中で、意図的にそんな場面を作ることができれば、素敵な大人を育てる場に、学校がなるのかもしれない。次回もこの座談会がとっても楽しみだ。

閲覧数:593回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page