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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

夏休み

更新日:2019年8月15日

今週は東京、栃木、北海道でなんと5泊6日の旅だった。だんだん旅人生活にも慣れてきたが、やっぱり家にいるとホッとする。刺激的な出会いもたくさんあるが、帰ってから反芻し、自分のものにしていく時間も必要だ。そして大分は暑い!朝6時からセミがミンミン大合唱、それでもこの暑さは夏らしく、心地よいし、帰ったことを実感する。




さて、”夏休み”というタイトルにして、自分の子どもの頃を振り返ってみたが、ほとんどの記憶は毎日よく遊んだ、ということだ。真夏の公園は体温よりも暑く、それでも毎日学校や公園で友だちとよく遊んだ。川にも行ったし、海にもつれてもらっていた。本当に古き良き昭和の夏休みだったと思う。


今時の子どもたちの夏休みはどうだろう。うちの子どもたちは小6、中1、高1と今年は3校種にまたがるので、様子がよくわかる。小学生はラジオ体操に始まり、中学生、高校生は部活。帰ったら塾と宿題に追われている。サッカーやバレーなどスポーツに頑張っている。




中でも宿題のことは少し気にかかる。最近、宿題の是非について問い直す声が少しずつ上がってきている。確かにその通りだ。そもそも宿題とはなんのためにあるのだろう。うちの子たちを見ていると、とにかく追われている。毎日すごく長い時間塾に行き、自宅でコツコツ頑張ってはいるが、それでも追われている。部活などでクタクタになっているのに、本当に真面目に頑張っている。



毎日欠かさずやらなければ終わらないようで、遊びに行くにも、旅行に行くにも、キャンプに行くにも宿題を持参する。なんだかこれっておかしくない?と疑問に思う。夏休みも短縮され、補講などもあり十分な時間がないのにも関わらず、追われるように宿題が出る。自学ノートは最後までびっしり埋まっていないと怒られる。丸付けは親が行い、やり直しまでして提出、読書感想文や感想画、ポスターなども課題として出され、自由研究もある。各教科からはドリル冊子も出されている。当たり前だが全て紙媒体・・



規則正しい生活のため、学習習慣をつけるため、1学期の学習内容を定着させるため、復習し、学力をつけるため、理由は様々あるだろう。だが、この夏休みにしかできないことはなんだろう。保護者の要望かもしれないし、先生たちの「これまで通り」、かもしれないが、本当にそれでいいのだろうか?これからの時代に求められる力をつけていくために、昭和から脈々と続く「これまで通り」で対応できるのだろうか。この時点で大人も子どもも思考停止になってはいないだろうか。



課題を発見していくことは実はすごく難しい。自分の身の回りの社会課題も、自分自身の課題も見つけることは難しいが、そこにこそ時間をかけていくべきだし、そういった力が必要だ、と国も言っている。そんなことを考える時間がこの夏休みには必要なのかもしれない。



そもそも「なんのためにこの課題を課しているのか」先生たちはこの問いに対してスパッと納得いく回答を返せるだろうか。変わっていくこと、変えていくことは難しいが、曲がり角を迎え、話題になっている今がチャンスかもしれない。大人も子どもももう一度みんなで議論し、いい夏休みのあり方を考えていきたい。

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