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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

コロナの中での難しさ

今日も朝からぐんぐん気温は上がり、セミの声も元気に聞こえている。あんなにひどい梅雨だったのに、大分はしばらく晴天が続き、草花や木々も干上がりそうな日々だ。今週も京都に出張に行ったり、県内でも会議の連続、学校訪問と忙しかった。そして、ようやく子どもたちにも夏休みがやってきた。先生だけでなく、子どもたちも本当によくがんばったと思う。


昨年度の終わりの休校からずっと、何がどうなるのか、見通しも立たず、不安も拭えないままの生活だった。学校が始まっても通常通りではなく、いろいろな対策を施しながらの日々、納得いかないことも、とにかく仕方ない、と受け入れて頑張った。心なしか子どもたちの顔もほっとしているように見えた。





それでも短い夏休み、うちの子たちはずいぶん大きくなったけど、それぞれにゆっくり楽しい時間を過ごさせてあげたいと思う。いろんな家庭でも、よく頑張ったね、と褒めてあげてほしいな、と思う。


さて、私の仕事の方だが、GIGAスクール構想の話は着々と、粛々と進んでいて、リアルな研修の場も少しずつ増えてきた。端末が導入されたあとの研修は、これから一気に増えてくる。先行して動いていた自治体には整備が始まっている。


しばらくテレワーク中心だったし、研修も実施されなかったが、対策を施した上で実施する、という感じに変わってきている。ただし、「対策を施した上で」という中での研修なのだ。


研修の会場はどこも、人数に対してものすごく広い、長テーブルに1人しか座れず、交互に座っている。そして、全員マスク着用、大きな声は出しづらい雰囲気で、定期的にこの暑さの中換気を行う。先生たちは激務で疲労は溜まっている上に、するべきことはたくさんあり、そんな中で学校をあけて研修会場にやってくる。そして私も県外から出向いて、初めて出会う先生たちに研修講師として対峙する。





私の行う研修は、講演会ではなく、iPadの操作を伴う研修がほとんどだ。講義、演習を挟み、少人数でのディスカッションも入れ、全体で共有したり、まとめたりする形式なので、かなり難しい。何より、受講者の表情が読み取れないこと、講師と受講者の距離が遠すぎる大きな会場では致命的だ。私自身もマスク着用を促されると、酸欠でクラクラする時もある。


何度も実施していて、バージョンアップを繰り返してきている研修内容は、ストーリーもリアクションもわかっているけど、同じようにはいかないことが増えてきた。場の空気の作り方がとても難しいのだ。表情がわからないことで、どの言葉が響いているのかを掴めない。ずっと一人芝居をしているような錯覚に陥る時がある。





研修も授業に近いスタイルを意識していたので、おそらくこれは学校でも同じような瞬間があるかもしれない、と感じている。先生たちも「対策を施した上で」行う日々の授業は、思い通りにいかないことや、できないことで削ぎ落としていることがたくさんあるだろう。そんなストレスもあるはずだ。


コロナとの戦いは、長期化の様相を呈しているので、少しずつ研修をアップデートしようと思っている。「対策を施した上で」も、楽しさを感じ、クリエイティブな体験ができ、明日へのモチベーションを上げられる研修、そんなのをめざしたい。研修の方法や会場づくりにもしっかり関わって、受講した人が元気になって現場に戻っていけるような時間を創出したい。

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