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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

メジャーアップデート

昨夜は突然の雷で目が覚めた。春の嵐みたいに土砂降りの雨と強い風。それが朝方スッキリ上がって、雨上がりのいい天気だ。コロコロ変わる春の天気だが、今日からいよいよゴールデンウィーク、自粛ムードではあるけど、一休みだ。4月は本当にあっという間で、バタバタと忙しい日々だったに違いない。私も同様で、年度当初のバタバタ感は特に今年は激しかったと思う。


一つの区切りとして連休前までに済ませておきたかったこともたくさんあったはずで、なんとかゴールまで漕ぎつけた、というのが本音ではないだろうか。私も同じでこの遅れをなんとか隙間を見つけて連休中に・・などと考えている。





道端の野イチゴも実をつけて、散歩しながらワンコと食べる日々がやってきた。毎年この時期のお楽しみだ。そら豆やスナップエンドウが出回りだすと春の訪れを感じる。旬な野菜に囲まれる食卓は、田舎の贅沢さを感じる瞬間だ。


米作りもいよいよ今年の準備をスタートすることとなり、草刈りや、トラクターの爪の交換、田起こしなど本格的に始めるのもこの連休だ。昨年のウンカの大被害の反省もあり、今年は苗づくりのところから地域の方に混ぜてもらい、関わることになっている。籾を撒くところからのスタートだ。


今週のブログは「メジャーアップデート」というタイトルにした。ICTの世界の話だけではなく、車でも、農業でもアップデートはある。例えば数年に一度、車の世界でもアップデートがあり、車の顔やエンジン、シャーシまでも一新し、現代の仕様やニーズに合わせて同じ車種でも大きく変容することがある。ICTの世界でも同様に、頻繁に行われるソフト的なアップデートだけでなく、筐体そのものが大きく変更したり、なくなるパーツがあったり、常に新しいものへと変化を繰り返している。





農業でも古くは牛や馬、もしくは手作業で行っていた作業から、機械が導入されてきた。その機械も年々改良され、新しくなればなるほどいいものになっている。単純な作業の効率化だけではなく、耐久性や、部品の交換のし安さ、部品の簡素化など、いくつもの農業機械を壊しては修理することを繰り返してきたお陰で、内部の変化にも気づくようになった。


教育の世界でもアップデートは繰り返されてきた。しかしそれはとても長いスパンで、しかもマイナーアップデートだ。マイナーアップデートとは小さな変更に留まることで、それは本当に毎年、いや毎日のようにコツコツと積み重ねてきたのだ。教科指導や、教授法、学級づくり、運動の指導、安全指導、給食や掃除、さまざまな行事まで、全く変更なし、ということはなく、少しずつ少しずつ丁寧にアップデートを繰り返してきている。


もちろん毎年子どもたちは入れ替わるし、時代に合わせて変化しているけど、学校という大きなフレームでは、なかなかメジャーアップデートは起きにくい。教育に関わる人たちだけではなく、誰でもみんな教育に対して思い入れがあり、それぞれの考えがあるため、大きな変化を受け入れにくい土壌がある。どんなに石橋を叩いても、反対する人たちは必ずいるからだ。





しかし、この2021年という現代では、そろそろメジャーアップデートを行わなければいけない状況になっている。製造業の工場モデルで、大量生産、大量消費を効率よく進めていくためのこれまでの教育と、サービス産業中心の、アイデア、多様性が求められる今では、そもそもニーズが完全に違っているからだ。



変化を柔軟に受け入れ、他者の幸せや、環境のことに配慮し、多様性を認めることがとても大切だ。いわゆるオタクや博士ちゃんのように、自分の好きなことに没頭し、その道を極め、尖った人材を生み出さなければいけない。そんな人材のそれぞれが協働し、チームで難解な課題を解決していく素養がないと、この複雑な世界の、困った課題は解決できないだろう。


そのためには、学校もどんどんアップデートし、先生もメジャーアップデートに踏み切る勇気が必要だ。未来を変えるのは子どもたち、その子どもたちを育て、未来を作るのは学校であり、私たち大人の責務だ。大人たちも子どもと一緒に成長し、静かに、淡々とメジャーアップデートを続けていきたい。

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