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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

丁寧に対処する

今週はものすごく寒かった。大分はかなり久しぶりの大雪で大混乱だった。私は東京出張に出ていたのだが、雪のため飛行機が欠航になり、行きも帰りも変更になった。その上、除雪作業が難航していることがわかりそのまま機内待機、大分空港に着いたら30センチの積雪、と大変な帰宅となった。


幸い自宅周辺はそんなに積もってはないけれど、寒さはなかなかで、海で遊ぶ気にはちょっとなれない。こんな日は自宅でストーブの前でわんこと遊ぶのが賢明だ。今週のブログは「丁寧に対処する」というタイトルにした。





昨年からのGIGAスクール構想は、いよいよ端末が学校にやってくるタイミングになってきた。先週たまたまその納品の学校に出くわした。この1年、さまざまな人たちの多くの労力によってようやくここまできたのだ。コロナや政策に振り回された、教育委員会や企業の皆さんの多大な尽力と苦労は計り知れない。


ワクワクしながら待っている先生もいれば、恐怖と不安に苛まされている先生も多くいると思う。たくさんの段ボールに詰められてやってきた端末は、事前に準備された充電保管庫へ番号順に収納されていた。


全ての児童生徒に配備されるので、それぞれの学級の子どもたちの数に合わせて収めていく、そのため学校は、納品業者の方へ児童生徒数が書かれた用紙を渡しお願いをする。業者さんは箱からケーブルと端末を出してセットしていく。






棚の位置関係とケーブルの長さがうまくいかないことや、余ったケーブルの処理をどうするか?現地でセッティングしながら出てくるトラブルや判断がたくさんある。その都度学校は指示を出して決めていくのだ。ネットワークの接続にもトラブルがあり、旧ネットワークにつなぎにいき、うまくつながらないことがある。その都度作業を中断し、原因を探り、対処方法を教育委員会と協議する。


ケーブルの先には番号がわかるシールを貼る必要があったり、しまう場所にわかるようなシールも必要だ、とか、保管庫の開け閉めでケーブルを挟み込んだり、手を怪我する恐れがある、など企業の人にはわからない、先生たちなりの配慮事項がたくさんある。


どれだけヒアリングをしてしっかりとした設計をしていても、現場レベルでの調整はたくさん出てくるのだ。校内の管理・運用や日常の使い方だけではなく、持ち帰りをする上で必要なことは何か、決めるべきことは何か、接続の問題やセキュリティポリシーをどうするか。

保護者への周知や案内、子どもたちへの指導事項、デジタル教科書の導入、クラウドの使用方法やデータの管理など・・・まだまだこれから考えていくポイントはたくさんある。





モノが入って終わりではなく、ここからが勝負の始まりだ。2021年度に本格的に動き出す今、一つずつのコトに丁寧に対処する必要がある。ここからの4.5年の学校や先生、子どもたちの変容が、次の5年を決める。


若い先生たちだけじゃなく、ベテランの先生たち、再任用の先生たち、それから学校に関わる様々な支援員さんや地域の人、企業の人、それぞれがこの現実を受け止め、受け入れ、変容していかなくては進まない。基本インフラとしてICTがある以上、使わないなんてことは仕事をしないことと同じ。子どもたちの未来のために、大人が、丁寧に対処しながら変わっていくしかない。

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