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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

仲間(同志)を増やす

台風10号が去った。事前の呼びかけでしっかり各自で対策を行った結果、あんなに大きな台風だったのに、大きな被害が出なかったのはすごい。これまでの経験で、翌日の台風一過ではすっかり晴れて穏やかな天気になるのに、今回は翌日も一日中強い風が吹いた。稲も少し倒れたが無事だった。


災害が続くと、防災意識が高まり、被害は少なくなる。100年に1度の台風は、また来年もやってくるかも、と思わせるような近年の気候変動。異常気象が通常になっていることに嫌でも気づかされる。小さいことしかできないけど、地球に優しく、を少し意識して生きていかなければ、と思う。





今週のタイトルは仲間(同志)を増やす、とした。

元々私の周りには友だちは多いし、つきあいは長い。いまだに小学校や幼稚園からの友だちと連絡をとったり飲みに行ったりする。地元に近いところにいることもあるが、何かあったら必ず誰かが連絡をくれる。


先生という仕事は、全て人に絡む仕事だ。毎日過ごす子どもたち、その後ろにいる家族や保護者、同僚教員、人の中で生きていく仕事なので、人づきあいが嫌いなタイプの人には苦しい仕事だ。教育委員会に入ると、子どもたちはいなくなるが、先生ではない職員の人や、出入りする企業の人、県民、関連するICT企業の訪問は毎日あったので、学校以外の人との付き合いやつながりもどんどん増える。


中でも、2015年にAppleのInstituteでシンガポールに行った人たちとのつながりは強い。あの時に感じた日本の教育の遅れや、世界から見た日本の教育の姿は、衝撃的だった。そしてそれは、あとの人生を大きく左右するほどの出来事だった。それを一緒に感じ、共有し、5年間それぞれの場所で励ましあいながら頑張ってきた、まさしく仲間(同志)だ。全国にそんな仲間がいてくれて、無条件に力や知恵、元気を分けてくれる。本当にとっても大切な財産だ。





特に、このGIGAスクールが始まってからは、今まで行ったことのない土地に行き、その自治体や教育委員会の人たち、学校の先生たちと話したり、研修をしたり、講演をしたりするのだ。その中で少しずつ間合いを詰め、新しく関係を築いていく。最近はWeb会議で初めて会う人も多いし、そのあとリアルで飲みにいく人もたくさんいる。


様々な人たちの悩みや困りを聞き、自分にできることを真面目に、誠実に、全力で対応していく。そうやって、日本のあちこちに仲間を増やし、同志を増やし、友だちを増やしていく。





今起きている教育改革は、大きなフレームで動く局面もあれば、じわじわと人の力で沁み込んでいく側面もある。特に現場に近いところでは、政策ではなく、人の力や想いによって動いていくことが多い。


一気に導入されるICT環境、実際に現場にものが入り、動き始め、子どもたちが端末を手にするのはもう直ぐだ。それまでのわずかな期間に何ができるか、何を考えればいいか、そしてその先にどんな未来を一緒に描いていくか。転換期は今だと思う。私には大きな力はないけど、仲間を増やし、じわじわと水が沁み込んでいくように、地道に働きかけていきたい。

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