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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

時間の生み出し方

今週も暑い毎日が続いている。昼間外に出るとクラクラするくらいの空気に包まれる。暑さの基準も昔に比べてずれてきているような気もするし、気温の数字から抱くイメージもちょっと変わっている。暑さに対する慣れなのかもしれない。


今週は県内でたくさん仕事をしていたが、ようやくお盆休みに入った。怒涛のような毎日から解放され、後半戦に向けてしっかり休んだり、色々考える時間にしたい。





私は昔から生き急いでるようなところがあり、基本的にあまり暇になったことがない。たくさんの仕事の依頼をなんとか断らずに隙間に入れてしまう悪い癖がある。学校に勤務していた頃は、チャイムの合図に動かされ、学校にいる間はあまり考えなくても物事が進んでいっていた。


県教委にいる間は、自分のペースで仕事を配分できる面積が増えるので、研修の時間を捻出するために、事務的な仕事の時間を圧縮したり、ハイペースでこなすことで対応していた。だから相手の都合で急にやってくる理不尽な締切の仕事がとても苦手だった。今すぐ提出しなさい、という種類の仕事に対して、すごくストレスを感じていた。


1人で仕事をするようになってからは、かなり自由度が増しているので、自分で組み立てながらギリギリのペースで仕事をしている。隙間や余白がない日はとても疲れるけど、やり切ったことの充実感はある。





限られた時間の中で、より良いパフォーマンスを発揮していくためには、自分の中にある遊びも充実したいし、趣味の時間もしっかり取りたいと思う。

自分の趣味の一つに料理がある。レシピを見てじっくり作ることは全くできないけど、同じタイミングで複数の料理を仕上げることは異常に得意だ。


それぞれに要する時間を計算しながら、複数の料理を段取りよく作っていくことが楽しくて仕方ないのだ。同じように仕事もいくつかのタスクを頭の中で進行させながらアイデアを生み出していく傾向にある。


先生たちの仕事もそれに近い部分があり、ある程度段取りのいい人、要領のいい人、全体の見通しが立てられる人は仕事が早い。そして多くの仕事をしているはずなのに余裕すら感じる人がいる。


「働き方改革」とあちこちで言われるが、先生の多忙化の問題はずっと解消されない。1クラスあたりの子どもの人数を減らしたり、部活動の時間を減らしたり、一個人ではできないフレームや仕組みを変えることは最優先だが、一人一人の働き方、自分の中にある仕事のパターンを変えるのも一方では必要だ。





どこかで割り切って、仕事に優先順位をつけたり、しない選択をしたり、さっと帰って自分の時間を作ったり、家族との時間を設けたり、そんな時間の余裕や、余白ができるようになると、学びへのモチベーションも湧いてくる。


何かをやめる選択が、もしかしたら教育改革を進める手立てなのかもしれない。今あるリソースの中で、変えていくことはとっても大変で、エネルギーをたくさん消費する。だからこそ及び腰になったり、変えない選択をしてしまうのかもしれない。時間のゆとり、心のゆとり、体が健康であること、子どもたちの前でニコニコしていられること、まずはそういう当たり前の状態に学校を戻していくことが大切なのかもしれない。皆さんもゆっくり休んで、ぼんやり休日を過ごしましょう。

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