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  • 執筆者の写真Toshihiro Doi

遠隔での授業デザイン

休校になった子どもたちとの生活にも、徐々に慣れてきた。朝起きてご飯を食べて、それぞれの課題に取り組み、午後からは自由な時間を過ごす。一緒に花壇を作ったり、庭仕事をしたり、ワンコの散歩に行ったり。それなりに生活パターンはできていくものだ。一緒にゲームする時間やボードゲームする時間もあったりして、今までしてこなかった家族の時間を過ごすのも悪くない。



今週もずっと大分にいたが、様々な人と電話で話したり、研修をしたり、スケジュール調整したり、相談に乗ったり、県内の自治体からの依頼やお仕事も増えてきた。今週のブログは「遠隔での授業デザイン」というタイトルにした。”オンライン授業”という単語がテレビや新聞でもよく聞かれるようになり、なんとなく違和感を覚えている。





今週そんな相談や、研修の依頼があって作った資料があったのでそのあたりのお話ができれば、とおもう。この間、矢継ぎ早に文科省からも文書が出されている。4月24日にも以下のものが出されている。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けたICT活用及び整備について(令和2年4月23日) これまで、学校の端末を持ち帰ることや、クラウドサービスの利用、外部のネット接続など、教育ICTではタブーとされていたことを”非常時”ということで、推進してほしい、という文書だ。


GIGAスクール構想を前倒しするといっても、モノの共有も追いつかないような世界規模の情勢の中、今あるリソースをフル活用していくしかないのが現状だ。長期化する様相の中で、学びの機会を確保していく必要があり、徐々に保護者の中でも不安の声が上がっている。私立と公立の格差、都市部と地方の格差は、環境によって顕著になりつつある。子どもたちの貧困問題や、大学生などの収入減による退学の問題など、じわじわと表に出つつある。受験を控えた子どもたちの焦りもあるだろう。





オンライン授業、と一口に言っても色々なスタイルがある。最近よく聞く同期型、非同期型、という単語もまだまだ一般化してはいない。


・先生が動画を配信する

・課題をデジタルで配信、回収

・リアルタイムで顔を見ながら通常の講義や授業をする

・朝や夕方、顔を見ながら話をする

・オンラインで個別に質問に答える

・今あるコンテンツを視聴する


色々手段はあるが、それぞれの家庭の環境や状況に応じて、対応を迫られる。個人でIDを持っているかどうかも分かれ目になる。これまでずっとやってこなかったツケがここにきて一気に噴出している。環境の調査をした上で、先生自身のリソースも考えながら進めないといけない。「何かしたい」という教育委員会や先生たちの悲痛な声はたくさん聞くが、まずは目的を明確化し、無理なく、継続して、誰でもできるスタイルを確立することが先決だ。





1日の学習イメージを学校で共有し、兄弟関係や家庭でのサポート体制にも配慮しながら、できることからじわじわスタートしていく必要がある。


GIGAスクール構想の中で、1人1台の端末を持つことの意味、意義は、個別最適化された学びを保証する、ということだ。そのためには、学び方そのものも個別化していいと思う。しばらくは、登校、休校、の繰り返しの期間が続くかもしれない、その時に、休校しているときの学び、登校した時にしかできない学び、それぞれの特性を生かしながら、子どもたちも先生も、萎えずに楽しく学んでいける仕組みを作っていきたい。

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